vol.7:治療後のトラブルについて(3)

今月は、治療後しばらく経ってから起きるトラブルのお話をします。
 詰め物や、被せ物が外れたというのはよくあることですよね。歯医者で治療したから治ったと思っていたのに外れてしまうのは何故なのかと思いますよね。
 虫歯というのは、お口の中のばい菌が出す酸で歯の表面がボロボロになった状態です。もともと、歯の表面には繋ぎ目はないのですが虫歯になると虫歯の部分を削って詰め物を入れるので歯の表面に繋ぎ目が出来てしまいます。この繋ぎ目から、またばい菌が入って歯をボロボロにしてしまうので詰め物や被せものが外れてしまうのです。健康な歯の表面はエナメル質という組織で覆われています。エナメル質はとても丈夫に出来ていて、よくブラッシングされた口の中であれば100年位は使えるものなのでが、虫歯の治療を受けた人のお口の中は、それほど丈夫なエナメル質でさえ悪くなってしまう環境なのです。そのような環境のままで歯と詰め物の繋ぎ目をつくれば、そこからまた悪くなるのは当然のことなのです。
 ですから、歯の治療をしたからといって治ったと思うのは禁物です。新たにできてしまった繋ぎ目から、悪い症状が発生しないようにきちんとしたブラッシングをすることが大切なのです。
 では、また来月。

(2005. 2/1)

Prev:vol.6:治療後のトラブルについて(2)
vol.8:治療後のトラブルについて(4):Next

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です